Vol.1もっと効率的に!もっとハッピーに!家事のコツは自宅で学べる!?
~Kaji×Kajiハッピーシェア×横浜市 オンライン家事シェアセミナーレポート~
家庭科の授業はあるものの、なかなかやり方を学ぶ機会がない「家事」。ましてやそれを夫婦や家族などで一緒に進めていく「家事シェア」についてはなかなか学ぶチャンスがないことでしょう。
ライオンは、長年培ってきた経験や知見を基に、そんな「家事のコツ」や「家事をシェアするコツ」を全国各地に伝えてきました。さらに、家の中で過ごす時間も増えた今は、家事や家族のことを見直すタイミングとなりました。さあ、今こそ家事について学びたい!そう思う人もたくさんいるとは思いますが、一方で「大人数が集まるところへのお出かけはちょっと…」という方々もいることを踏まえて、男女共同参画推進に関する連携協定を締結した横浜市とともに自宅で学べるセミナーを実施しました。
昨年よりオンラインミーティングツール「Zoom」を使ったセミナーを何度か実施してきましたが、参加者すべてが自宅などからリモートで参加する形式は初めて。セミナー当日。週末のライオン本社では、いつもとはちょっと違う緊張感が漂いました。対面型のセミナーは回数を重ねているものの、回線の心配などがあるオンライン配信にはなかなか慣れません。いつも以上に入念な準備をして、参加者の皆さんをお迎えしました。
自宅からカフェから!多様な人たちの家事事情
セミナーは、昨年1年間の育休を取得し、今まさに家事育児に取り組んでいるという横浜市政策局男女共同参画推進課の杉山さんのあいさつからスタート。誰もが多様な選択を実現できる社会を目指して、兼ねてから男性の家事育児参画などに積極的に取り組んできた横浜市。今回のセミナーはそのきっかけづくりのためになれば、という実施した背景を説明いただきました。さらにその横浜市の具体的な取り組みのひとつとして、同じく政策局の白根さんからは、横浜DeNAベイスターズの協力で作成している「家事シェアシート」が紹介されました。
このように、以前から積極的に市民の皆さんに向けて情報発信をし、イベントを企画してきた横浜市だけあって、45組と本当に多くの方が参加してくれました。
セミナー本編は3部構成
まずは、リビングケアマイスターの杉本美穂さんによる、ライオンが実施した様々な調査で分かった家事や家事分担に関するデータを元にしたオリエンテーション。その中では、家事に臨む姿勢やこだわりに関して見られる傾向から、男女それぞれにタイプがあること。そして、コロナ禍で変化した家事への意識のことなど、これから家事に臨んでいくモチベーションに繋がる知識を伝えました。
また、今回は初の試みとして、ブレイクアウトルーム機能を利用し、参加者にはグループに分かれてコミュニケーションを取る時間を設けました。グループで話したのは「家事の自己紹介」。それぞれの好きな家事、苦手な家事はもちろん、抱えている家事の悩みなどを共有しました。
「もっと効率よく家事をする方法を知りたい」「福祉関係の仕事に活かせるようにお風呂掃除の方法を知りたい」「家事が苦手で妻に怒られるのでなんとかしたい」「夫にもっと家事をしてほしいけど、お互いにやり方がよくわからないからちゃんと知りたい」「平和に家事をしたい」など様々な声が噴出!自宅から家族全員で参加した方もいれば、夫婦別の端末でそれぞれ参加した方、カフェから参加した方など、まさに多様性にあふれる参加者の皆さんでしたが、普段はなかなか聞くことができないリアルな状況や希望を知ることができて、我々にとっても有意義な時間でした。また、このように他の家庭や、パートナー以外の異性の声を聞く貴重な機会にもなったという反応もありました。
参加型セミナーは大盛況!驚きの満足度
続いて、特別講師のNPO法人ファザーリング・ジャパンの杉山錠士さんによる一般社団法人日本ほめる達人協会のメソッドに基づいた「ほめ達」セミナーでは、家事をともに取り組んでいくために必要なコミュニケーションのコツを伝授。近くにいる家族だからこそおざなりになりがちですが、相手の価値を発見して伝えるということの大切さを改めて再確認する機会になりました。
さあ、参加者がそれぞれ家事シェアについて取り組む姿勢が整ったところで、後半はいよいよ科学的な知見に基づいた家事のコツ。今回は、男女で家事のギャップが起こりやすい食器洗いを中心とした「食事の後片付け」と、毎日の疲れを癒してくれる大切な空間を整える「お風呂掃除」をピックアップ。クイズ形式で参加しながら、具体的な家事のやり方を学んでいきます。
杉本マイスターが担当した「食事の後片付け」では、食器用洗剤の使い方やスポンジ除菌の方法。さらには、食器を洗うだけではなくシンクをキレイにすることの大切さといった後片付け全般についての知識を届けました。
そして、ラストはリビングケアマイスターの吉井和美さんによる「お風呂掃除」を効率的にするための方法。参加者から事前に届いた質問も多く、興味が高いことがうかがえます。お風呂掃除の最大の敵でもある黒カビの退治法や予防法を中心に、ふとした時によく見かけるピンク色の水垢の取り方や換気を効率的に行う方法、さらには!お風呂のイスについたせっけんカス汚れを取るためのとっておきの裏ワザまで、もうメモを取りきれないほど役立つ情報が満載でした!
最後は横浜市政策局の倉田さんから、家事育児の負担を軽くするためには、家族だけでなく、家の「外」との家事シェアすることの大切さを伝えるとともに、「横浜市シルバー人材センター」の家事支援サービスなど、地域の中での助け合いや外部サービスの利用についても伝えていただきました。
さて、2時間のセミナーを終えて、参加した皆さんの反応はどうだったのでしょうか??
セミナー実施後のアンケートでは、実に9割を超える方が「大変良かった」「よかった」と回答。また、オンラインという形式についても同じく9割以上の方が「大変よかった」「よかった」と答えてくれました。
最後にいただいたコメントをご紹介します。
- 家事だけでなく様々なことにポジティブ思考が大切だと改めて気づかされました。
- 家にいたまま参加できてよかったです。
- 参加してよかったです。パートナーと参加すればよかったと思いました。
- 知っている事が多かったけど明るく楽しい雰囲気が良かった。
年齢問わずに他の方のお話を聞けたのも良かった。 - 家事に対する男女の考え方をデータ化して図示してくれたのはよかったです。
- クイズ形式が楽しかったのでクイズの数を増やしてほしい。
- 楽しかったです!食器洗い、お風呂掃除の説明を参考に家族(大学生・高校生含め)で 話をしてみようかなと思いました。コミュニケーションの取り方までお話いただけて 今日から実践してみます。
多くの方に好評をいただき、心からホッとしています。
知識などを吸収するためには、もちろん会場に集まってじっくりと話を聞くことも効果的ですが、家事の場合、実際にその行われている現場となるのは、まさにその自宅なので、より自分事としてとらえやすいのかもしれません。また、お出かけが難しい時期を経て、オンラインでセミナーやイベントに参加する機会が増えた人も多いと思います。移動時間が節約できて、小さいお子さんを連れていく心配もないことで、より多様な人たちが参加できるようになったのはプラスだと感じます。
より快適に皆さんにセミナーに参加できるようにするにはまだまだ工夫は必要ですが、今後もさらに多くの人たちが笑顔で家事をシェアできる環境を目指して、取り組んでいきたいと思います。
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。