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夫婦円満都市推進プロジェクトで、「子育てし大県 さが」へ ~佐賀・マイナス1歳からのイクカジ推進事業を支える人々~
共働き夫婦の家事シェアを救え! Kaji×Kaji ハッピーシェア! in 佐賀県

Vol.5夫婦円満都市推進プロジェクトで、「子育てし大県 さが」へ ~佐賀・マイナス1歳からのイクカジ推進事業を支える人々~

育児は子どもが産まれてからはじまるものではない

山口祥義 佐賀県知事インタビュー

ライオンと自治体が手を組み、そこで暮らす夫婦を円満に導いていく「夫婦円満都市推進プロジェクト」ナビゲーターの兼業主夫放送作家、杉山錠士です!

ナビゲーターの杉山錠士さん

佐賀県よりお声をかけていただき、我々も参画することとなった「マイナス1歳からのイクカジ推進事業」は、今年8月にスタートしてから、現在は各地でセミナーやワークショップが行われています。今回はこの事業を支える人たちの声と思いをお届けします。

まずは、文字通り先頭に立ってこの事業の指揮を執っている佐賀県の山口祥義知事。
そもそもどんなきっかけでこの事業を考えられたのでしょうか?

「昨年『知事が妊婦に』という体験動画で妊婦ジャケットを着用した際、妊娠している時の妻の思いに気づけていなかったことがわかったんです。それまでは、育児は生まれてから始まるものだと思っていたんですね。だからこそ、子どもが生まれる前、つまり“マイナス1歳”から育児の準備を始めることは夫婦にとって良いのでは?と考えて、子育てに向かう家庭をバックアップしていくことにしました」

妊婦ジャケットを着用した山口祥義知事

(参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=QAZRbuetgAo

自らも育休を取得したことがある山口知事。子育ての現場で体験したことを活かそうということは本当に素晴らしいことです。そんな山口知事が我々の夫婦円満都市推進プロジェクトで一番大切にしていること、そして佐賀県として目指す姿とはいったいどのようなものなのでしょうか?

佐賀県の山口祥義知事

このプロジェクトには、夫婦になった人たちが結婚や子育てのすばらしさをもっと外に向かって話をしてもらうきっかけになることを期待しています。だからこそ、一番大切にしていることは“共感”。体験した人や見た人に共感が広がってみんながもっと結婚したいなと思うようになってくれれば、全てがうまくまわりだすのではないかと思うんです。今の社会の問題は、『結婚なんてするもんじゃなかったよ、こんなに子育てが大変で』というようなことが前に出がちなことだと思います。夫婦円満な家庭ってみんなが羨ましがるので、そういう家庭を一緒に作っていけたらいいなと思っています。佐賀県は子どもがとても多い県ですが、出て行く人の数、転出率が高い。しかしこれからは生活の質や子育ての質が高い『子育てし大県”さが”』をライオンと一緒に向上させていくことで、“子育てするなら佐賀に住もう”となってくれることを目指しています」

県知事自らが問題意識を持って臨むからこそ大きな牽引力となっている。その意気込みが素晴らしい!

男性の家事育児参画時間で全国1位を目指します。

佐賀県男女参画・女性の活躍推進課 金ヶ江千夏さん インタビュー

佐賀県男女参画・女性の活躍推進課 金ヶ江千夏さん

トップがやる気を持って臨んでいても、実際に現場で動くメンバーとの間にギャップがあっては意味がありません。しかし、佐賀県においてはそんな心配は無用。この事業を担当する男女参画・女性の活躍推進課の金ヶ江さんは高い目標を持っています。

「そもそも佐賀県は、出生率が高く、三世代同居も多く妻が働きに出やすい環境もあるので、共働き世帯も多いのです。しかも、統計的に見ると6歳未満の子どもがいる男性の家事時間が1日あたり“96分”と全国6位です。このデータだけ見ると、男性もすごく家事や育児をやっているように見えますが、現実としてはまだまだ。この事業を通じてさらに男性の家事時間を増やして、出来れば全国で1位にしたいというのが目標です」

現在4歳のお子さんを育てながら働くママでもある金ヶ江さん。夫が積極的に家事育児をしていることに感謝するとともに、女性が働くためには夫の参画が重要であることを実感しているそうです。では、そんな金ヶ江さんからみた夫婦円満都市推進プロジェクトは?

「夫婦円満の秘訣って何だろう?というのは夫と協力して働いてきた中で、自分自身でも常々考えてきたことです。夫婦間の考え方の違いを、家事を通したギャップから知るという発想が面白いと思います。自分もそうですが、ギャップの存在ってわからない、あるけど気づいてない、ということが多いと思います。言われて初めて気づくいろいろな面でのギャップ。それがとても身近な家事である“食器洗い”を例にして気づかされたので理解しやすいと感じました」

セミナーで皿洗いを実践しているご夫婦の様子

8月の事業スタートからおよそ3か月。ここまで進めてきた中で感じたことはどんなことでしょうか?

「啓発するタイプのセミナーだと、男性が二の足を踏むケースが多いと聞きます。周囲の女性に紹介すると、“夫婦で聞きたい”とは言ってくれるけど、夫からは“行ったら自分が責められるんじゃないか?”“やってないことが露呈してますます立場が悪くなるんじゃないか?”と言われてしまうという話も聞いていました。ですから実際にセミナーに参加した男性はどういう反応をするんだろう?と思っていました。今回男性の声を聞いてみると『行ってよかった』という感想がほとんどでした。『行く前に思っていたのと違った』とか『普段、家事や育児について夫婦で話すことがあまりなかったのでイベントを通してそれができた』『できないことを責められるんじゃなくて、お互い違うことを考えているということがわかったことだけでもよかった』というありがたい声をたくさん聞くことが出来てホッとしましたし、やって良かったと思いました。セミナーに参加していただければ、家事・育児に参画する重要性について納得し理解されるということがわかったので、これからもできるだけ多くの人たちに、まずは会場まで来てもらえるように努力していきたいと思います」

全国1位という高い目標の達成に向けて、セミナーで手応えを感じた金ヶ江さんの情熱はさらに高まっているようです。佐賀県で暮らす夫婦が一組でも多く夫婦円満になることを願って、それぞれが自分たちの経験を糧にして熱い情熱を注いでいる佐賀県の「マイナス1歳からのイクカジ推進事業」はまだ始まったばかり。その思いを届けるために、我々も全力でバックアップしていきます!

この記事を作成・監修した
マイスター

杉本 美穂

リビングケアマイスター

杉本 美穂

すぎもと みほ

家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。

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