Vol.3イメージとは違った!?今ドキの九州男児たち ~佐賀・マイナス1歳からのイクカジ推進事業セミナーレポート その2
九州男児が多いと聞いていました・・・
ライオン株式会社と自治体が手を組み、そこで暮らす夫婦を円満に導いていく「夫婦円満都市推進プロジェクト」ナビゲーターの兼業主夫放送作家、杉山ジョージです!
佐賀県で8月からスタートした「マイナス1歳からのイクカジ推進事業」から協力を要請されて初の佐賀県上陸。キックオフイベント「マイナス1歳からのイクカジフォーラム」で夫婦円満都市推進プロジェクトの「家事ギャップ解消セミナー」を行いました。これまでも各地で行ってきましたが、今回参加した皆さんはどう感じたのでしょうか?
というのも、実はこのセミナーの前、佐賀県の方から「佐賀はまだ、亭主関白な九州男児が多い土地柄なんです」と聞いていたので、その反応が今まで以上に気になっていたのです。そこで今回は、セミナーの前と後に、二組の夫婦に直接インタビューをしてみました。
夫の母からの援護射撃!?ソエジマ夫妻の場合
まずは、知り合いから勧められ、夫にもぜひ聞いて欲しい!と参加した結婚1年半、ただいま妻が妊娠中のソエジマ夫妻。セミナー前のインタビューでは、一緒に住んで2年経ち、とくに話し合いをしたわけではないけど、それぞれのやる家事が決まってきたとのことでした。夫のタツヤさんはお風呂掃除、皿洗い、ゴミ出しを担当。妻のリエさんは料理や洗濯がメイン。それ以外は一緒にやっているそうです。タツヤさんは結構家事をしている様子でした。
そしてセミナー終了後、改めて話を聞くと・・・なんと!皿洗いセンター試験ではタツヤさんの方が点数は高かったとのこと!さらに驚いたのは、タツヤさんのお母さんが妻のリエさんに対して「ちゃんと手伝ってる?やらせねば!(やらせてね!)」と言っているということ!今、子育ての中心にいる20代から40代は比較的家事や育児に積極的な姿勢であるものの、親の世代は、男性が家事や育児をすることに対してあまりいい反応をしないという話はよく聞きますが、どうやらそうではないようです。事前に聞いていた話とはだいぶ違うみたいですね。夫に手伝ってもらえず大変だった経験をもつお姑さんだからこそ、お嫁さんに自分の息子を動かすようにアドバイスできるのかもしれませんね。
夫の方が細かい!?タシロ夫妻の場合
一方、ホームページで募集を見て応募してきたというタシロ夫妻。お子さんが生まれたばかりの二人は婚活で知り合ったということで、当初から家事や育児に関して分担の話し合いを重ねてきたそうです。夫のシンゴさんは料理の担当。妻のユキコさんが掃除や皿洗いを担当しているとキッパリ。里帰り出産から戻って、育児が本格的になる前にもっと家事や育児について話し合わなければ!と思っていたところだったと、セミナー前はかなり前のめりな姿勢でした。
そしてセミナー後。もともと笑顔が多い二人でしたが、さらに和やかな雰囲気でお話を聞かせてくれました。なんとソエジマ夫妻に続き、こちらも夫のシンゴさんの方が皿洗いセンター試験の点数が高かったとのこと!素晴らしい!シンゴさんとしてはもう少し妻の手料理を食べたいと思っているそうですが、ユキコさんからすると夫のシンゴさんの方が繊細だとのこと。これもまた九州男児のイメージとはだいぶ違いました。いずれにしても、よくコミュニケーションが取れていて家事も楽しく一緒にやっている様子のお二人でした。
出産を控えたソエジマ夫妻の夫、タツヤさんは「子どもが産まれて新たなギャップが生まれてもポジティブに乗り越えていきたい」と語り、タシロ夫妻の夫、シンゴさんも「出席して良かった。もっと育児も頑張っていこうという気持ちになりました」と、二人とも前向きな姿勢を見せてくれました。妻たちにとっては本当に心強い言葉ですよね。
次なる課題も明らかに!
一方、他の参加者たちの反応も紹介します。ここからはセミナー後のアンケートから届いた声です。
まずは夫の感想から。
■ 最初来る前はイヤイヤでしたが、意外と楽しい時間を過ごせました(夫の感想)
以前からこういう意見はよく聞きます!(笑)夫婦円満というタイトルがつくと構えてしまう人も多いかもしれませんが、楽しみながら知ることができると素直に聞けるモノですよね。
■ これまでの家事を見つめ直すことが出来たとともに、これからの家事・育児に向けてお互いのギャップをすりあわせる必要があることがわかりました(夫の感想)
ありがたいお言葉です。ギャップは生活スタイルなどが変わる度に新たなモノが出てくるので、それに向けた心構えが感じられて素晴らしいと思います!
続いて妻からの感想です。
■ 夫婦二人で参加して新たな発見がある内容だった。次回はお風呂洗いもセミナーでして欲しい(妻の感想)
これもありがたい反応ですね。なるほど!こちらのご家庭ではお風呂洗いにギャップがあるんでしょうね!参考にさせていただきます!
■「違いは間違いではない」という言葉が心に響きました(妻の感想)
これは日本ほめる達人協会の福元講師の言葉ですね。夫婦の間でお互いに違うと感じることはたくさんありますが、それを「間違い」だと認識して責めてしまわないように、ということはまさに夫婦に必要な心構えですよね。
そして、今回のアンケートでは次なる課題も浮き彫りになりました。
■ お互いのギャップで夫婦げんかになることがよく起きていたことから、いいきっかけになりました(夫の感想)
■ 家事のことを2人で話すとケンカになるので、セミナーの形で話すことで楽しく話すことができた(妻の感想)
実は今回行ったアンケートでは、「家事に関するケンカ」についても明らかになったのです。
まず、夫婦それぞれに「普段から家事に関する会話はありますか?」と聞いたところ、夫が72%、妻が69%といずれも7割程度が「よくある・たまにある」と答えました。インタビューした二組もそうですが、家事に関するコミュニケーションは多いようです。しかし!ここからがポイント。「家事に関連するケンカをしますか?」という質問に対して「よくある・たまにある」と答えたのは、夫が48%、妻が47%ということで“家事に関連してコミュニケーションをとっている夫婦は多いけど、半分くらいは「ケンカ」もしてしまっている”ということですよね。いくら話しても「ケンカ」というネガティブな方向に向いてしまうのは避けたいところ。
もしかしたら、ここを解消できるようになればもっともっと佐賀県の夫婦を円満に導けるのかもしれません。次なる課題を解消するべく、我々夫婦円満都市推進プロジェクトはさらに頑張っていきます!
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。