ライオンは、ハブラシのリサイクルが生活者にとって、より身近になり習慣となるためには、生活の基盤である自治体との共同が必要であると考え、取り組みを開始しました。リサイクルを推進する上で重要となる「回収・運搬」を自治体の資源回収事業として担っていただいています。
ハブラシを「ごみ」ではなく「資源」と位置づけ回収・リサイクルしていくことにより、プラスチックの資源循環を促進します。また、より一層生活者のリサイクル意識を高めることを目的として、回収したハブラシを再生品として生まれ変わらせ、それを還元する活動も共に行っています。
東京都墨田区では2020年4月より使用済みのハブラシの回収を開始しました。行政の資源回収事業と連携した当社のハブラシリサイクル活動は、全国で初となります。
生活の基盤となる自治体と取り組むことにより、ハブラシが資源としてリサイクルされることができることを知ってもらい、そしてこの活動が定着化されることを目的にはじめました。
墨田区の資源回収事業として「使用済みハブラシ」が資源回収の追加品目に組み込まれました。
ライオンとしても回収から再生までの資源循環の一環を習得すべく、墨田区と協働、実装することによりハブラシリサイクル(回収~リサイクル〜再生)の知見を習得することができました。
回収開始: |
2020年4月~ |
回収拠点: |
本庁舎はじめ公共施設、小学校、中学校といった教育機関等全85拠点 |
回収実績 |
(2024年2月末まで累計本数):710kg(約56,000本) |
再生品 : |
15cm定規 |
墨田区との取り組みによって習得できたこと、また課題についてもみえてきました。次の取り組みに繋げるよう推進していきます。
<課題と成果>
・生活者にこの活動を知って頂き、参加してもらうことの難しさ
・参加率、回収量増大
・回収物にハブラシ以外の異物が混じること
・ハブラシを資源として排出してもらうことの難しさ
・リサイクル工程におけるハブラシのリサイクル、ペレット(粒)化・ハブラシの回収(法令遵守)~リサイクル(工程・技術)~再生品成形(15cm定規)の一環の流れを実現
「ハブラシはリサイクルするもの」が習慣化されるためには、回収ボックスが生活圏に置いてある等、より身近な接点が重要であると考え、自治体との共同回収を始めました。
本活動の成果として、リサイクルしたハブラシから定規をつくり回収に協力してくれた児童たちにお戻ししました。
東京都板橋区では2022年8月より使用済みハブラシの回収を開始しました。より多くの生活者にハブラシリサイクル活動に参加頂くため、区役所や図書館等の公共施設の他に商店街店舗にも回収BOXを設置しました。
<取り組み>
・生活者が参加しやすい回収拠点を選定
・回収拠点として民間企業と協力
・ポスター掲示によりハブラシがリサイクルできることの認知上昇
・区のイベント等でハブラシ回収実施情報を広報
回収開始: |
2022年8月~ |
回収拠点: |
本庁舎はじめ、児童館、図書館等の公共施設、商店街店舗等全44拠点 |
回収実績 |
(2024年3月末まで累計本数):432kg(約34,500本) |
再生品 : |
手鏡 |
PR活動 : |
区報やチラシ、回覧板、区の行事 |
本活動の成果として、リサイクルしたハブラシから手鏡をつくりました。区内で開催されるイベント等で区民の皆さんにお配りします。
当社の現本社所在地である東京都台東区では2023年4月より使用済みハブラシの回収を開始しました。
<取り組み>
・回収及び異物除去作業は障害者の就労を支援している「台東つばさ福祉会」に業務委託
・ポスター掲示によりハブラシがリサイクルできることの認知上昇
・区の環境イベント等でブース出展し、ハブラシ回収実施情報を広報
・教育回収の一環で、台東区内の小・中学校に回収BOXを設置
回収開始: |
2023年4月~ |
回収拠点: |
本庁舎はじめ、学校での教育回収や公共施設他、48拠点で開始 |
回収実績 |
(2024年3月末まで累計本数):120kg(約9,600本) |
再生品 : |
検討中 |
PR活動 : |
区報やチラシ、回覧板、区の行事 |
当社のハブラシを生産する工場がある兵庫県明石市では2024年11月より使用済みハブラシの回収を開始しました。
<取り組み>
・回収及び異物除去作業は明石市職員が実施
・ポスター掲示によりハブラシがリサイクルできることの認知上昇
・環境教育の実施
・市の環境イベント等でハブラシ回収実施情報を広報
回収開始: |
2024年11月~ |
回収拠点: |
明石市内の公共施設等、計12拠点で開始 |
再生品: |
検討中 |
PR活動: |
市報やチラシ、市の行事 |
今後の展望
これからも自治体との取り組み(ハブラシが資源として回収・リサイクル・再生化)を推進し、多くの生活者にハブラシリサイクルの認知上昇を図ります。現在、取り組んでいる自治体は限られますが、今後も活動基盤を増やしていきます。回収拠点も限られた場所にはなりますが、ハブラシの資源回収が行われている地域にお住まいの方は、是非この活動へご協力をお願いいたします。