Vol.3家事ギャップ解消に役立つニューアイテムとは??
いよいよ始まった山形市での夫婦円満都市推進プロジェクト。
実証実験に集まってくれた4組の夫婦の思いを洗い出した我々は、セミナーを開始した。
まずは、ライオンのリビングケアマイスター、杉本美穂氏による、家事ギャップの説明。
夫と妻の間には家事へのこだわりや、やり方のギャップがままある。
ゆえに、夫はやっているつもりでも妻には届かず、妻は文句を言ってしまう。
そんな「家事ギャップ」の現実について解説が施される。
その反応は、新婚二組と子育て中の二組とで対照的だった。
新婚二組は、自分たちがまだ体験していないギャップの説明に対して「なるほど、そういうことが起こっていくのか」と興味津々。一方、子育て中の二組は「あるある!わかる!」と共感。
続いて、一般社団法人日本ほめる達人の木村講師からは、互いのメンタルを前向きに変えてくれるほめる達人=ほめ達になるための「ほめ方セミナー」。
おなじみ、ほめ達の口癖「すごい!」「さすが!」「素晴らしい!」、加えて、期待通りではなく、あれ?と思った時に使える「そうくるか!」の活用など、ほめ方の基本から応用まで木村講師の熱い講義が展開。
感謝を伝えるボキャブラリーを増やすために、これまでに相手からされてうれしかったことを書き出し、伝え合うワークでは、当時を思い出して涙を流す参加者が出る感動の一幕も!それぞれが、言葉にして伝えることの大切さを感じる時間となった。
さすが!ほめ達!
セミナーの締めは杉本マイスターによる効率的な食事の後片付け講座。
「やり方がわからない」と話していた新婚二組の夫はまさにそのやり方を知る機会となり 前のめりにメモを取る。一方で、今までもやってきた子育て中の二組の夫も自分たちには抜けていた行程を知り、へぇー、と声を漏らしていた。
そう、いつもやっているからといって全て完璧ではないこともあるのだ。
ニューアイテム“わが家のルールブックをつくろう”登場!
今回、全てのセミナーは夫婦一緒に聞いてもらった。
これは、共働きということで、夫婦両方が家事をする立場である以上、共通の知識をもってもらう必要があると考えたからである。
続いては今すでに持っているやり方や知識をすり合わせることが必要であると我々は考えた。今はまだ互いに違いを感じていない新婚夫婦も、今後それぞれが自分のやり方や価値観を出していく中でどうしても違いが出てきてしまいそれが家事ギャップとなっていく。
10年を過ごした塩見夫妻は、それを話し合いで都度解決してきたということであろう。
であれば、その話し合いをスムーズに行うことができるアイテムがあれば、時間とともに共働き夫婦の間で広がりがちな家事ギャップを解消することができるはずだ。
そして我々が編み出したアイテムこそ「わが家のルールブックをつくろう」と書かれた一枚のシートである。
同じ食事の後片付けでも、夫婦ではそれぞれこだわりのポイントが違う。
事前に食事の後片付けの時に気になりがちな35個の項目をシールにしてスタンバイし、その中から、夫と妻がそれぞれ気になっている項目やこだわっている項目をピックアップして貼り付けていく。二人とも気になる項目は間に貼ればOK。
二人のこだわりのギャップと共通のポイントが浮き彫りになる仕組みだ。
4組の夫婦にそれぞれ話し合いながらシールを貼っていく。
「えー!それ気にしてたの?」
「これは、気になる?あ、私も!一緒だね。」
「これってやってる?あ、僕もやってない。二人ともここはノーマークだったんだね。」
思い思いの会話をしながらシートはどんどん埋まってきた。
続いてシートを裏返すと、これから食事の後片付けをするときに互いに気を付けていく 「約束ゴト」を書き込むスペースが。これで二人の共通ルールを再確認。
こうして明確になったことで、今まではなんとなく相手の出方をうかがっていたものも、 その必要はなくなり、話し合う際もスムーズになることだろう。
しかし、これで終わりではない。
約束してもうっかり忘れてしまうこともある。人間だもの。
そのため、最後には、この約束ゴトが守れなかったときにどうするか?を書き込み、より約束を強固にするための思いをつづる。
夫婦それぞれがサインをしルールブックを作り終えた夫婦は颯爽とシンクへ向かうのであった。
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。