製品開発業務では、お客様に安心して製品を使用していただくために、品質の安定性を長期間に渡り、定常的に確認しています。衣類や台所用の洗剤、柔軟仕上げ剤に代表される液体製品の開発では、様々な評価項目について数多くの温度環境で品質を確認しており、酸性・アルカリ性といった溶液の性質を表す「pH」、粘りの度合いを表す「粘度」は、その中でも重要な指標です。これまで、これらpH・粘度の測定は、一つずつ手作業で行っており、年間5,000時間以上の業務時間を費やしていました。
今回、協働ロボットを活用することで、このpHと粘度を自動で測定できるシステムを開発し、当社の研究施設に導入しました。このシステムは、サンプル容器の開閉から、測定・測定機器の洗浄と乾燥・取得データ送信までの一連の工程が自動化でき、最大60サンプルの連続測定が可能です。このシステムの導入により、研究員の1日の業務時間の最大4割程度費やすこともある評価業務時間を削減し、新たな価値づくりに向けた活動時間を創出しています。
今後、協働ロボットを品質評価業務の自動化だけでなく、幅広い実験業務に展開していきます。
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