サステナビリティ重要課題10 顧客の満足と信頼の追求
目標
製品・サービスの価値向上や顧客対応品質の向上を通じて、生活者視点に立った事業活動の推進を強化します。
指標(2030年) | 顧客に選ばれ続けるために、すべての製品・サービスに生活者の意見が活かされている。 |
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指標の進捗 (2023年実績) |
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2030年までの グローバル共通施策 |
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ライオンでは、お客様からいただいたご相談は、製品の改良や新しい製品の開発、サービスの向上に活かすために、厳重な個人情報管理体制の下でデータベースに登録した後、個人情報を除いて情報共有化システムにて全社で共有しています。
中でもお客様満足に影響を与えると思われるものや、商品を直接ご利用いただくお客様の声からの気づきをVOC*1レターとして経営層や製品の開発関連部門に日々共有し、お客様視点の把握や改善策の早期検討・早期対応による品質向上に努めています。また、電話やメール等で寄せられるお客様の声だけでなく、SNS*2等の生活者の声を幅広く把握し、解析をしています。さらに、お客様視点に立って事業活動を推進していくため、専任組織(お客様センター)がお客様の声を分析し、社内の各部門へ積極的に情報発信しています。
*1[VOC] Voice of Customer(お客様の声)
*2[SNS] Social Networking Service(X(旧Twitter)、Instagram等)
「お客さまの声をかたちに」については、こちらをご覧下さい。
当社は、お客様満足を最優先とする製品の開発・改良/サービスの提供に取り組むとともに、環境保全活動の推進やコーポレートガバナンス体制のさらなる充実を図り、すべてのステークホルダーからの期待に応えられる信頼性の高い企業を目指しています。現在、行政機関、消費者団体、事業者団体が一体となり、企業の消費者志向経営の取り組みを促進していますが、当社においても、2017年1月、消費者志向経営への積極的な取り組みを自主宣言し、その進捗をホームページで公開するとともに消費者庁に報告しています。2024年7月には、お客様対応基本方針を再制定し、全社のお客様対応を重視する姿勢を表明するとともに、当社のお客様対応の取り組みが、ISO10002に適合することを自主宣言しました。引き続き、企業全体での迅速・適切なお客様対応活動を推進いたします。
「消費者志向自主宣言」については、こちらをご覧下さい。
「ISO10002自己適合宣言」については、こちらをご覧ください。
当社は、消費者庁が主催する「消費者志向経営優良事例表彰」において、令和2年度は「内閣府特命担当大臣表彰」を、令和3年度は花王(株)とともに「選考委員長表彰」を受賞しました。この賞は、「消費者志向自主宣言」を公表し、宣言に基づいて優れた取り組みを行っている企業を表彰するものです。
この受賞を励みとし、今後も 消費者志向経営を推進し 、持続可能な社会への貢献を果たしていきます。
お客様センターには、毎年多くのお客様からの声が寄せられます。2023年は、約80,000件の相談があり(通販部門を除く)、前年比99%でした。相談内訳は、製品の使用方法、取扱販売店、品質や安全性等に関するお問い合わせが全体の8割弱を占め、製品使用時のご不満や、トラブル等のご指摘が約2割でした。今後もお客様が相談しやすい環境づくりを目指すとともに、相談には誠意をもって迅速に対応します。お電話やメールでのお問い合わせ先は「お問い合わせ先*」にも記載しています。
*「お問い合わせ」については、こちらをご覧下さい。
24時間365日、いつでもどこでもお客様のお悩みを解決できるよう、ホームページの「製品Q&A」では、よくいただくご質問への回答やトラブルの解決方法、お客様の声を受けて改善した事例等を掲載し、多くのお客様にご覧いただいています。また、製品取扱店舗検索サービスやチャットボットも導入しています。
今後もお客様のお役に立つ情報を発信していきます。
お客様の声を反映した製品の開発・改良事例については、こちらをご覧下さい。
当社は、お客様にとってより革新的で価値の高い製品・サービスを創造するため、必要な人材を採用・育成し、自由闊達に物の言える企業風土を醸成します。
すべての従業員がお客様視点で考え、行動する風土の醸成に取り組んでいます。新入社員や新任の製品開発者等を対象に、対応の音声記録を聴く「お客様の声を聴く体験会」を行っています。対応接点の重要度を理解するとともに、お客様視点で業務を考える機会にしています。さらに、企画・開発部門や関連部門との定例報告会や事業所(営業、工場)にも相談状況報告会を定期的に実施し、情報の共有化を図っています。
今後もお客様視点に立った製品・サービスを提供できるよう、さらなる従業員の意識改革に努めていきます。
お客様の立場になって考え、行動する「顧客視点風土醸成」を目的に、超高齢社会への対応として、当社では、「高齢者疑似体験セット」をお客様センターに常備しています。実際に高齢のお客様からのお申し出の声を聴くことと、疑似体験セットを装着した上で、製品の表示を見たり、容器を持ったりすることで、お客様への理解を深め、「心遣い」や「相互理解」の気持ちを育み、高齢者に優しい人材を育成し、「製品開発」や「お客様対応」「情報発信」等に活かしています。
製品開発担当者だけでなく、電話対応のコミュニケーターや情報発信を担う「暮らしのマイスター」、新入社員等にも対象を広げています。
電話対応のコミュニケーターが相談をいただいたお客様のお困りの状態を伺い、迅速かつ的確にお応えできるスキルと、製品や付随する幅広い知識の習得を目的とし、電話対応研修を実施しています。様々な事例について対応者が議論し、お互いのスキルを高める研修や、製品の背景となる健康やくらしに関する勉強会、お客様とのコミュニケーション力向上のために聞き取りやすい発声や言葉使いのトレーニングを実施しています。こうした活動の成果は第三者評価で確認し、お客様により満足していただける対応ができるように努めています。
当社は、リサーチ会社を通じて、企業ブランドの浸透状況を把握しています。以下の調査において「企業の製品・サービスを利用しての推奨意向、自分必要度や共感度等」(当社製品のユーザー:16歳以上の一般生活者男女)の結果を定点でみています。
これからもお客様からの評価を客観的に把握することで、質の高い製品・サービスの提供につなげていきます。
2018年 | 2019年 | 2020年*1 | 2021年 | 2022年 | |
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アンケート全体回答者数(人) | 752 | 784 | 783 | 773 | 783 |
うち現ユーザー回答者数(人) | 644 | 641 | 664 | 628 | 640 |
回答率(%)*2 | 85.6 | 81.8 | 84.8 | 81.2 | 81.7 |
推奨意向(%)*3 | 43.6 | 43.1 | 47.6 | 40.0 | 44.7 |
日経リサーチ 「ブランド戦略サーベイ」調べ
*1コロナ禍の影響により、衛生用品提供企業は全体的にスコアが上昇
*2アンケート全体回答者のうち、現ユーザーであると回答した人数の割合
*3現ユーザーの中で推奨意向があると回答した人の割合