研究職として入社した私は、初めは国内の新ブランド『hadakara（ボディソープ）』の開発を経験後、海外向けの製品開発に携わる部所に異動となりました。現在は、主にインドネシア向けのカラーコスメシリーズの開発を軸に、中国、シンガポール、タイ、バングラディシュ向けのスキンケア製品を開発しています。

日本国内向けの製品開発をする場合には、私自身もターゲットに近い存在であるため、嗜好性をはじめ、快も不快も比較的理解しやすかったのですが、海外となると生活スタイルも価値観も異なります。まずは日本での固定観念から離れ、現地生活者の実態を知ることがとても重要です。

実際に現地へ何度も足を運び、長期間滞在し、ローカルの市場に通うなど、現地の日常を実体験する中で、生活者の実態や現地の環境・文化・宗教を理解するよう努めました。

国内、海外、どちらにも共通して、ライオンが扱う商材は「生活者の日常をつくっているところ」が魅力的ですし、大きなやりがいを感じます。実際にインドネシア向けカラーコスメシリーズの開発では、現地生活者の嗜好性に合う製品設計を追求し、さらに手に取りやすい価格帯になるよう試行錯誤し、多くの生活者の日常に届けられるようにしました。

製品開発の重要ステップである生活者実態調査からは、常に新しく貴重な気づきが得られます。ターゲットの生活者に刺さる製品を、複数の部所を跨ぎ試行錯誤しながら作り上げるプロセスは、何度経験してもワクワクします。また、実際に開発した製品が店頭に並び、お客様が喜んでくださる姿を見ると、達成感と喜びを強く感じます。

異文化に触れ、現地のニーズを汲み取りながら、製品を開発する中で、自身の視野が広がること、また新しい製品開発に携わるたびに新しい人や価値観との出会いがあることが、この仕事の大きなやりがいです。

アジア全体をみると、まだ衛生習慣や美容習慣が十分に行き届いていない地域が多くあります。そのような場所に住む生活者ならではのニーズを捉えながら、既存の製品をアレンジしたり、または新たな技術開発によってこれまでになかった価値を生み出したりと、国境を越え多くの生活者の日常を変えられる可能性があることに魅力や喜びを感じます。

海外チームに入ってからは、コミュニケーションの点で、大きく成長できたと感じています。

基本的には、英語でのコミュニケーションなのですが、私にとっても海外関係会社のメンバーにとっても母国語ではないため、日本人同士のような「あうんの呼吸」は通用せず、相手に正しく伝わっているか、「認識合わせ」ができているかの確認が、とても大切です。

「伝わらない」を前提にしたコミュニケーション力が身についたことにより、日本人メンバーとの業務連携も、よりスムーズに出来るようになったと感じます。視野や価値観の広がり、コミュニケーション力の向上、そして、海外への影響力を実感しながら働くことができ、世界を舞台にした製品開発の仕事は、とても充実していると思います。

現在は年次が上がり、チームを牽引し、後輩を指導する立場になりました。今後はより視座を上げ、開発に関わるチーム全体を見て最善策を判断できるような存在になりたいと思います。

チームメンバーの一人一人には必ず個性や強みがあるので、それらをうまく見抜き、引き出し、チームとして最大の成果を出せるようなマネジメントを目指しています。もちろん、まだまだ私一人では判断できなかったり、悩んで立ち止まってしまう場面も多いですが、尊敬できる上司や先輩がライオンには沢山いるため、振る舞いや考え方、決断の仕方を日々学び吸収しながら、より成長したいと思っています。

ライオンには個々人の働きやすさを追求した制度が充実しており、リモートワークも可能です。勤務時間の自由度が高く、プライベートとのバランスもとりやすいですし、産休・育休を取って復帰する方もとても多いです。私は就職活動の際に、「どんな製品開発ができるか」を最重要視していましたが、実際にライオンに入社した後、どんな人と働くか」の重要性も実感しています。

皆さんも色々な会社の仕事内容やそこで働く人をよく見て、自分に合う会社を見つけていただきたいですし、それがライオンであり、一緒に働くことができればとても嬉しいです。