もともとLIONを志望したのは、「人々の生活のプラスになる仕事をしたい」という想いから。ゆくゆくは商品企画をしたいと思っていた私は、最初のキャリアをドラッグストアや流通のバイヤー担当と商談する市販営業からスタートしたいと希望していました。ところが配属されたのは、ノベルティやギフトを様々な企業に企画提案する「特販営業」。大多数が市販営業からスタートする中、特販&いきなりの地方配属で正直不安な気持ちもありました。
ただ、LIONでは「キャリア設計シート」というツールを使って自分がありたい姿やそれに向かって努力している事を申告する事が出来たり、入社2年目以降になればマーケティングについての理解を深めるための「マーケティング学習プログラム」に参加する事も可能です。「ここでしか学べない事もあるはず。チャレンジしていこう」と、まずは特販営業部で自分の出来る事を一つずつ頑張る決意をしました。
実際に経験してみると「特販営業」の営業先は、ギフト会社はもちろん、銀行、新聞社、自動車メーカーや保険会社など本当に幅広く、どのようにアプローチすれば相手の心とニーズに響くのか試行錯誤する日々からは本当に多くを学びました。
特販営業で様々な企業と向きあいながら、根っこにある「人々の生活のプラスになる仕事をしたい」という想いはずっと大切にし続けていました。私が向きあう企業の先には生活者がいて、生活者が幸せになることで企業も幸せにできると確信していたからです。
そのような姿勢で仕事に取り組んでいたあるとき、ギフトの商談をしていたお客さまから「食器用洗剤のチャーミーマジカの2本セットがあったら、きっと生活者はうれしいよね」という要望を聞きました。特販営業からの商品提案はあまり前例がありませんでしたが、「これは生活者が求めている商品だ」と確信した私は思い切って提案することにしました。
前例のない提案だけに、たくさんの壁がありました。「本当にもらってうれしい商品になっているか?」「どのくらい収益が見込めるか?」「ギフト市場へのインパクトは?」様々なリサーチをもとに本部長に提案した結果、2本セットは見事ギフトに採用されました。周りを巻き込み提案までこぎつけたぶん、カタログに掲載されたときの喜びはひとしおでした。売り上げも好調で、あらためて生活者への想いに立ち返った経験は、それまでの確信を自信に変えてくれました。
生活者への想いを商品として形にできたことで、私の中にあった「生活のプラスになる仕事をしたい」という気持ちは一層強くなりました。それまでよりも一層強く、具体的に商品企画に携わりたいと考えるようになり、マーケティング部門への異動につながる研修に挑戦する決意をしました。
研修に「挑戦」という言葉はおおげさに聞こえるかもしれませんが、言い過ぎではないと思います。確かに「マーケティング学習プログラム」と呼ばれる研修は、一定の年次になれば誰でも挑戦できる開かれた制度です。でも受講中は、通常業務と並行して、日々、課題提出や選考対策に向けて膨大なエネルギーを注がなければなりません。プログラムがスタートすると、学習の質も、取り組む意識もとても高いレベルを求められました。
予想はしていましたが、研修は本当に大変でした。でも、「商品企画をしたい」という想いを原動力に変えて取り組みました。また、部署の異なる何人もの先輩が私の想いを受け止めてくれるようにアドバイスやサポートをしてくれました。なんとか課題をやり遂げ、マーケティング部門へ異動できたときは、達成感と感謝がこみ上げてきましたね。
異動後は、オーラルケア事業部でクリニカやデンターといったブランドに携わっています。まず驚いたのが、関わる人の多さですね。営業や開発研究、包装技術や原材料、法務の担当部署、コミュニケーションデザインまで、社内のほぼすべてと関わりながら舵とり役を任されます。
それぞれが異なる立場から意見をぶつけてくる中で全体を引っ張っていくのは簡単ではありません。初めての知識や経験ばかりで、毎日が学びと発見の連続です。同時に、定番商品の新たな価値を見いだすコミュニケーション、未来のより良い習慣を見すえた商品戦略、それらを生活者に届けるための営業サポートなど、すべての仕事がブランドの育成と生活者の幸せにつながることのやりがいをひしひしと感じています。
営業からマーケティングへ異動する経験を通じて、私は「想いを貫くことの大切さ」を痛感しました。誰もが「こんな仕事がしたい」と想像しながら就職活動をしているはずですが、強い想いがきっと想像以上の未来につながっていくと信じてほしいですね。私自身、LIONという企業で新しいスタートラインに立った自分の今後をとても楽しみにしています。