贈呈式の様子
12年目を迎えた「ライオン美らaction」の実践校認定証贈呈式が、5月2日(月)に那覇市内の八汐荘にて行われました。
新型コロナウイルスの影響により、感染拡大防止を十分に考慮した上での3年ぶりリアル開催となりました。
贈呈式には2022年度の環境教育実践校に選ばれた県内の小中学校12校を代表して、浦添市立沢岻小学校の伊波竜子校長、那覇市立石田中学校の新垣康史校長が出席され、認定書と助成金(各校25万円)の目録が贈呈されました。
贈呈式、両学校校長による挨拶に続き、石田中学校の生徒の皆さんが昨年度「環境教育実践校」として、エコキャップ活動や地域美化活動など、元気いっぱいに報告しました。
認定校一覧
国頭(くにがみ)地区
名護市立 安和小学校
安和小学校は学校周辺にある豊かな自然環境を活かした様々な取り組みが行われており、また校内緑化にも力を入れ、環境教育を推進しております。人材や施設などの地域資源にも恵まれ、生活科や理科、総合的な学習の時間等での体験活動や、環境教育、キャリア教育に取り組んでいる学校であるため、児童が身近な環境に関心を持ち、主体的な環境保全活動を行いました。
学級数:6クラス / 児童生徒数:91名 / 学校長名:岸本 五穂子 校長
活動内容と詳細
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「シークヮーサー」を活用しての取り組み
シークヮーサーの栽培・収穫・加工体験・販売に至るキャリア教育とも絡めた取り組み -
「校内緑化」を活用した取り組み
朝清掃活動(落ち葉拾い)や理科の学習における樹木の活用や、校庭を散策しながらの俳句教室 - 5年生:青森県正津川小学校とオンライン学習を行い、互いの地域の生物や多様性について専門家の方の講話を聞き、環境の違いについて学ぶ
- 校内のせせらぎの池にいる生物の生態調査の自由研究
校内の自然環境を活用し、感性を育む教育活動が出来ました。年間を通じて朝の活動や縦割り班活動で協力することにより、課題意識をもって学習に取り組むことができるようになりました。
東村立 東中学校
東中学校は海・山・川に囲まれた豊かな環境の中で、子ども達は小学校の総合的な学習の時間に、環境に順応した村民の生活や環境問題をテーマに学習してきました。令和3年度は、中学校の生徒会が中心となってクリーン活動を行い、地域を見つめなおす良い機会にもなっており、東村の教育目標にある郷土を愛し、広く世界に飛躍する子どもの育成を推進致しました。
学級数:4クラス / 児童生徒数:30名 / 学校長名:永野 正也 校長
活動内容と詳細
- 「世界自然遺産やんばる」の特色と環境保全の観点からの課題を知る。
- 沖縄県の水ガメとしての東村(福地ダム)の役割や実態を学習する。
- 海洋・海浜環境の保全(講話、調査、地域住民と協働したクリーン活動)
- 持続可能な東村の産業の在り方についての体験・調査・探究活動(農業、漁業)
- やんばるの自然、身近な自然の魅力についてSNS等を用いて発信する。
- 学校や地域の清掃活動、環境保全活動
- 花いっぱい活動
環境教育について共有でき、生徒会の自主活動ともリンクすることで意識づけのきっかけができました。身近にある豊かな自然環境を保全する意識や、グリーンツーリズム等に関わることのできる人の発掘に繋がるキャリア教育にも力を入れました。
中頭(なかがみ)地区
読谷村立 渡慶次小学校
渡慶次小学校は、西海岸を望める場所に立地し、近くに豊かな自然が残る海岸があり環境に対する意識が高いです。数年来ビーチクリーンなどの環境教育にも熱心に取り組む学校であり、ESD教育の視点から、より身近な環境に対して関心を持つ活動として、ビオトープづくりにも取り組みました。
学級数:26クラス / 児童生徒数:641名 / 学校長名:宮城 信夫 校長
活動内容と詳細
- ビオトープづくり(命の大切さや環境保全教育)
- ビーチクリーンへの取り組み(身近な環境の素晴らしさを再発見)
- 活動を通して課題を発見し、「自分事」として捉え生徒一人ひとりの視点を育む
池の周りの整備や、雨水パイプの修繕、植物の植樹等を行いました。ビオトープ実行委員会を中心に、生き物を増やす活動や、植樹のための穴掘りを頑張りました。その結果、卒業記念植樹祭を実現することが出来ました。
うるま市立 津堅小中学校
津堅小中学校は、地域の自然にSDGsの視点をもって、作物の収穫体験や赤土流失防止に向けた植栽、ゴミ拾い、海岸清掃活動、地域の自然の調べ学習から、調べたことの発信等、教科等横断的に計画された環境教育が幅広く行われています。
学校が目指す環境教育目標である①自然に対する豊かな感受性や環境に関心をもつ児童生徒②身の回りの環境を大切にする児童生徒③地域の環境や環境問題を把握し、環境保全やよりよい環境づくりのために行動できる児童生徒の育成に向けて、積極的に取り組むことが出来ており、新たに島の案内板等の修復にも取り組むことが出来ました。
学級数:5クラス / 児童生徒数:11名 / 学校長名:田場 勝 校長
活動内容と詳細
- 清掃活動(前年度に続き、島内の清掃活動を行う)
- 島内の名所について、児童生徒が観光客に向けた細かな説明ができるよう自ら調べ伝えることができるよう取り組む。
- にんじん塔の修復(島を見渡せる展望台が老朽化しているため、島の方と協力し塗装作業などを行う。)
- 島の案内板の修復(港にある島の案内板が老朽化しているため修復を行う)
- 随時活動 津堅島の良さを発信するため、児童生徒とWEBページにて情報をアップ
http://note.com/tsuken/
「10年後も自然豊かな津堅島の環境を残したい」という思いから始めた取り組みですが、「環境保全」「ゴミ問題」「軽石問題」など簡単に解決することが難しい課題を、より身近なこととして自分事することが出来ました。
那覇(なは)地区
浦添市立 沢岻小学校
沢岻小学校は、平成12年度に「オオゴマダラ」の蝶園を設置し、断続的に飼育活動に取り組んできました。令和4年度からは、オオゴマダラの飼育が持続可能な取り組みになるよう、コミュニティ・スクールの制度導入を見据え、地域の方々と児童と協働的な学びの場として「蝶園」復活の準備を進めています。
また、環境問題にも高い関心があり、令和2年度には、総合的な学習の時間でSDGsに関連させた学習の成果をパネルにし、本庁舎受付ロビーで展示会を開催するなど、市民へ環境問題を提起することにも取り組んでいます。「地域」をキーワードに地域人材を活用しながら、身近な環境について考え実践し、環境問題について地域へ発信している点が特徴的です。
身近な環境に目を向けながら、地域とともに環境課題を主体的に解決する経験を通じ、将来の沖縄のすばらしい自然を保全していく人材育成につなげていきたいと考えています。
学級数:31クラス / 児童生徒数:707名 / 学校長名 伊波 竜子 校長
活動内容と詳細
- 蝶(オオゴマダラ)の飼育、蝶園管理
- 校内環境美化・保全活動(整理、ゴミの分別)
- 花いっぱい運動(コンポストからの土づくり、花づくり)
こども園との交流活動 - 環境教育の推進、啓発、発信活動(放送・掲示)
放送委員会で全校に朝やお昼の放送でのエコ活動
掲示委員会で全校エコ活動を紹介する新聞等の発行、浦添市民への展示会
児童が自主的にSDGSを意識した取り組みを考えられるようになり、学校や地域に目を向けるようになりました。材料予算や組み立ての計画から実行、コンポストづくりを児童同士で試行錯誤しながら行っており、活動内容に自信を持てるようになりました。
那覇市立 石田中学校
石田中学校では、「清潔な学校、花や木の育つ学校、みんなが楽しく学ぶ学校を基調として、花いっぱいの学習環境作り」に重点を置いた実践活動に取り組んでいます。昨年度は校舎内外の清掃活動や美化活動、観葉植物の栽培、花いっぱい運動、島バナナ・野菜等の栽培や収穫を行ないました。今年度はこれらの活動に加え、CO2削減や持続可能な社会の構築を目指した生徒主体の活動を進めました。
学級数:13クラス / 児童生徒数:422名 / 学校長名: 校長 新垣 康史 校長
活動内容と詳細
- 1人1鉢運動
地域施設への配布(10施設程度)
校内緑化運動。美化委員会を中心に全生徒で苗植え・灌水活動 - オオゴマダラの生態観察
美化委員会を中心に教職員とともに観察。
飼育場の清掃活動・維持管理。
地域の保育園などの見学・美化委員会からの説明を行う。 - エコキャップ運動
全校生徒でペットボトルキャップを集め、美化委員会・学級でパネルの作成を行う。
PTAと協力し、冬季はペットボトルキャップアートにイルミネーションを装飾する。 - 朝のボランティア活動
生徒会を中心に、毎朝活動希望者が学校内外の清掃を行う。 - 地域環境クリーン活動
学区域内の自治会や青少年協健全育成部と連携し、校区内のクリーン活動を行う。
前年度に引き続き生徒自身が工夫して仕事を分担したり当番を決めたりと、主体行動出来るようになりました。本年度の新たな取り組みに関しても自主的に役割分担をしながら、取り組むことが出来ました。
島尻(しまじり)地区
八重瀬町立 具志頭小学校
具志頭小学校は、沖縄民謡「汗水節」の作詞を手掛けた仲本稔氏の出身地八重瀬町にあり、様々な活動の場面で「汗水節」が流れ、児童に慣れ親しまれている。また、児童たちは総合的な学習の中でも地元の「汗水節」についても学び、その心を受け継いで活動を継続している。
学級数:22クラス / 児童生徒数:488名 / 学校長名:大城 仁美 校長
活動内容と詳細
- 朝の活動(各学級・各委員会による清掃)
- 汗水タイム(清掃時間)の校内清掃
- 「汗水節の心」行動デーにおける各学年の学校内外の美化活動
- PTA作業等、保護者との連携による環境整備
- 校内の落ち葉を利用した腐葉土づくりや土壌整備
毎朝の清掃活動や草花に水を与えるなど、自分たちの学校をよりよくしようと積極的に取り組むことが出来ました。PTA作業等に関しても保護者の協力も得ながら学校美化に取り組むことが出来ました。
与那原町立 与那原中学校
与那原町は令和2、3年度に「環境教育実践校」の推薦を受け、生徒・教師・PTAが一体となって校内外の緑化活動に取り組んできました。強化・科目及び道徳や特別活動、総合的な学習の時間も活用し、教科横断的に生活環境や生態系等について学び、環境問題への意識も高まっている。また、生徒会が中心となり「節電」や、「給食残量を減らす」等、SDGsの視点から学校環境の課題解決に取り組みました。
次年度も「環境教育実践校」の指定を受けることで、上記の取り組みのさらなる充実が図られ、今後の環境教育が一層充実することを期待しています。
学級数:20クラス / 児童生徒数:670名 / 学校長名:垣花 英正 校長
活動内容と詳細
- 朝の活動(挨拶運動・生徒会)
- 校内美化活動(美化委員会・掲示委員会・ボランティア委員会・生活委員会)
- 牛乳パック回収活動(ボランティア委員会)
- あいさつ標語の取り組み(生活委員会)
- 地域の美化活動(ボランティア委員会・美化委員会・各部活動)
- 学級園の整備
- 校内緑化活動
- 3R活動(リデュース・リユース・リサイクルの実践)
- SDGsの視点で各種委員会の活動を推進する
- PTA美化活動
美化委員の生徒たちが毎日意欲的に活動し、校内環境の美化に努めることが出来ました。夏はなかなか花を栽培することが難しく、うまくいかない事もあったが、卒業式に向けた花の栽培に取り組むことが出来ました。
宮古(みやこ)地区
宮古島市立 池間小中学校
池間小中学校は宮古島の北部に位置し、学校の正面には海、裏手には池間湿原と大変豊かな自然に囲まれた学校です。年間を通して様々な野鳥が訪れる環境でもあり自然観察にも熱心に取り組んでいます。小中学校一体となり「縦割り班」を組織、中学生を中心に活動を行っています。
地域行事も盛んで、地域人材も豊富、NPO法人や自治会、池間漁協などが協力的に動いており、学校・保護者・地域が一体となった教育活動の展開を行いました。
学級数:4クラス / 児童生徒数:19名 / 学校長名:平良 吉嗣 校長
活動内容と詳細
- 清掃活動や美化活動を中心に実践
- PTAと協力しながら「海の体験活動」と称して、海辺の自然観察や漁業体験、サバニの操船など発達段階に応じた体験活動を行う
- 1年を通した「みそ造り体験」に関する学習で、造ったみその活用について考え、話し合い、行動することで自己決定の場ができ、主体的な取り組みへとつなげる
- 小中学校一体となる「縦割り班活動」の推進
海に関連する活動や花の栽培活動を通して、島の自然の豊かさを感じることが出来ました。また、クリーン活動やみそ造りでは、自分たちが生活している島の現状を知り、伝統文化に目を向け、触れることが出来ました。
宮古島市立 城東中学校
城東中学校は令和3年度に城辺地区各中学校が統合され開校した新設統合中学校です。教育目標として「自らに誇りを持ち確かな知性で未来を切り開く生徒」が設定され、環境教育に関する事項には、知識・技能等の環境教育で育成すべき資質・能力を明確に示し、上述される開校初年度の取り組みが実践されました。
その成果や課題を踏まえ、学校独自のSDGsの取り組みや、学校が一体となった未来志向型の環境保全等に関する活動を計画しており、教育活動がさらに充実・発展することを目標としています。
学級数:5クラス / 児童生徒数:134名 / 学校長名:比嘉 豊樹 校長
活動内容と詳細
- 学校の実態に合わせた学校独自のSDGsの策定
- 学校と生徒会がタイアップした、未来志向型の環境保全に関する実践
海岸清掃
SDGsのに関する講演会・ワークショップ等の開催
地下ダム見学と地下水についての学習
海岸の清掃活動を通して、環境問題を自分事として捉え、地域の環境問題に対する関心を高めることが出来ました。今年度の活動を踏まえて、次年度へ実践をつなげていくことで、目標とするところに到達出来ると考えています。
八重山(やえやま)地区
竹富町立 小浜小中学校
小浜小中学校は生活科や総合的な学習の時間を中心として、海洋について教科横断的な学びを積極的に進めています。海洋教育サミットでも、充実した学びを丁寧にまとめ、学校の代表が学びの成果を発表しました。
海洋を中心とした環境教育の視点を持ち、発達段階に応じて学習を進める教育課程を作成、実践致しました。
学級数:9クラス / 児童生徒数: 59名 / 学校長名:美差 淳司 校長
活動内容と詳細
- 小浜島の海洋や自然環境、環境保全についての学習
- 校外の畑での稲刈り体験
- 校内の池の一部を水田に改修し、苗植え、収穫体験の計画
自然への関心、生き物への関心を高めることが出来ました。ビーチクリーンの方法を見直すことで、生徒一人一人の海洋ゴミに対する考え方が変わったと考えています。
与那国町立 久部良中学校
久部良中学校は日本の最西端にあり、晴れた日には台湾を望むことができます。校内では環境教育に力を入れており、毎朝の美化活動のほか、月1回「グリーンタイム」を設定し、全校生徒と全職員が環境美化に取り組んでいます。また、校内にとどまらず、地域の公民館前花壇の整備や苗植えを行い、令和2年度は地区退職校長会よりマイフナー賞を受賞するなど、環境美化への取り組みを通し、地域一体の学校教育を目指しています。
環境教育実践校となったことで、さらに充実した環境教育を実践し、教育目標である「郷土を愛し、世界へ羽ばたく生徒」の育成につながったと考えています。
学級数:3クラス / 児童生徒数:16名 / 学校長名:伊舎堂 用右 校長
活動内容と詳細
- 毎朝の美化活動
- 月1回の「グリーンタイム」
- 校内外の環境整備
学期末の拡大清掃、PTA作業、プール清掃、環境美化活動
地域美化活動、公民館前の花壇整備と苗植え
地域の花壇を整備することを行うことで、地域の方の意識が高まり、環境を生徒会の委員会活動の一環として、生徒主体にできるように行いました。また、周辺の保育所や小学校に苗の贈呈したことで、生徒の自治能力も向上したと考えています。